34丁目の奇跡

感想書かないとクリスマス気分が抜けないので、うまくまとまらないと思いますが書きます。
あくまで今までミニライブ付きのミュージカルしか観たことない奴の感想ですので。
あ、ストーリー知らない人は映画のあらすじ等読んでもらうと話が分かると思います。






ええと、とにかく観てて面白かったです。
別にハロー!のメンバーが出てなくても定価出して観に行ってもいいくらい。
ハロー!関係のミュージカルの最大の弱点ってストーリーじゃないですか。
「体育館が爆発して未来と現在が繋がる」って話もすごいですけど、「サンタクロースを名乗る不思議な老人の出現で、人間不信の人々が繋がる」って話の方が感動しますよねぇ。
他のハロー!のミュージカルも無理にオリジナルのストーリー作るのではなく、名作を元にして、他の部分を作り込んでいくのもいいんじゃないかと思いました。


また、役者さんの存在感がすごかった!
まず誰よりも宝田明さん。
宝田さんがサンタ役じゃなかったらこの舞台がなりたたないと思うくらい。
メイシー社長役の林アキラさんも良かった。
パンフによると「6代目うたのおにいさん」なのだそうなのですが、歌声に圧倒されました。
高音が響く響く。


それと、普通のミュージカルなら当たり前なのかもしれませんが、4人という小編成ながら演奏陣がいたのに驚きました。


こんな丁寧な造りのミュージカルに出演できたキッズ4人は幸せでしょうね。
フレッツのめーぐる×まいまい、とっても楽しそうでしたし。






というわけでキッズについて。


全体的な演技は、同年代の経験積んでる子役の方が多分上手いです。
愛理ちゃんもめーぐるも(特に早口になると)滑舌良くないですし。
ですが、部分部分で光るものを見せてくれたと思います。
愛理ちゃんと別所さんが素早い台詞の応酬するのですが、相当稽古しないとあんなに息が合わないだろうなと思いました。




このミュージカルでは、愛理ちゃんとめーぐるが同じスーザンという女の子の役を演じたわけですが、台詞等全く同じなのにも関わらず、異なる印象を受けました。


スーザンという子は『現実主義者の母親ドリス(愛華みれ)から「見えないもの・形のないものは信じるな」、「全ての男は有害」と生まれた頃から教えてこられて、勉強熱心(おそらく母親の影響もしくは母親から推奨されてる)で、年に似合わず難しい言葉を使ったり、世の中のことを知ってるようなことを述べます。


愛理ちゃんスーザンは(語弊ありますが)フラットな演技で、「大人びた事を話す(それは実体験に基づくものではなく、母親の言葉や書物で学んだだけ)無邪気でちょっと生意気な女の子*1」、めーぐるスーザンは怒った感じの口調で、「(見た目のせいもあって)年齢がやや高く、少ない人生経験から母親の言葉にいくらか疑念を抱いていて、夢等に惹かれつつも強引に自分に言い聞かせて母親に従ってる感じ」を受けました。


言い換えれば、愛理ちゃんスーザンの方が「刷り込まれてる」印象が強かったです。
スーザンは、フレッド(別所哲也)やサンタとの出会いで、他の普通の子と同じように、サンタを信じたり空想することを楽しんだりするようになります。
この変化がより劇的な方がメルヘンチックで面白いと思うので、僕は「中身は純粋無垢な子供」度数が高い*2愛理ちゃんスーザンの方が気に入りました。


また、変化後の演技も愛理ちゃんの方に惹かれました。
フレッドたちに心を開くようになった後のニコニコ顔の演技は互角だと思いますが、第一幕の終わりに、サンタが連行され、スーザンが母親に激昂する場面があるんですよ。
その時の愛理ちゃんの声にならない声での演技が凄惨で、とにかくすごかったです。


長々と書きましたが、見た目と話す内容のギャップや、ストーリー上での変化が大きい方が魅力的だと思うので、愛理ちゃんの方が良いと思いました。


あくまでも僕の感想なので、他に二人を比べてる方の感想もどうぞ。
http://www.geocities.jp/yokohama_1138/tc0522/log/20041202.html(12月20日のところ)
http://d.hatena.ne.jp/sabi-oh/20041225#p4
http://www.scramble-egg.com/column/135s34e.htm






これでやっと僕の中でクリスマスが終わります(笑)。
「かわいい」以外に感想持てたり、いろいろと考えられる作品が見られて幸せに思います。
来年も...じゃなくて今年の年末ですね(笑)、別キャストで構わないので上演して欲しいですね。

*1:愛理ちゃんは美少女教育IIで中学生を蹴散らす優等生ぶりを見せたり、昔の狼での推奨カリスマニックネームが「強化人間」だったり、舞美ちゃんスレで「愛理って時々冷たく感じることあるよな」みたいなことを書かれたりするので、ヲタの自分は、スーザンに実際の愛理ちゃんを重ねてしまってるのかもしれません。

*2:歌声が澄んでいるのも大きいと思います